2006/5/25, 26 中性子および放射光散乱を用いる鉄鋼材料の研究フォーラム第5回研究会
5/25 研究会
中性子および放射光散乱を用いる鉄鋼材料の研究フォーラムとは日本鉄鋼協会の材料の組織と特性部会内に設置されたフォーラムでマテリアル工学科関係教員では友田陽が主査、鈴木徹也が幹事をしています。また、卒業生の何人かもフォーラムに参加しています。その第5回研究会が鳥栖スタジアムの第二会議室で行われました。まず、JR鳥栖駅に集合し徒歩で移動しました。5月になって梅雨のような天候が続いていましたが、当日は写真のような快晴でした。
まず、主査の友田陽より本研究会の当面の研究目標、具体的な課題について説明がありました。中性子や放射光散乱を材料分野で応用した例はまだまだ少ないのですが、それらの事例についてご紹介いたしました。更に、現在日本原子力研究開発機構及び高エネルギー加速器研究機構が東海村に建設を進めている大強度陽子加速器施設(J-PARC)の進行状況の話題もありました。
続いて、高輝度光科学研究センター産業利用推進室の橋本氏より SPring-8 を産業利用する具体的な事例について説明がありました。詳細については末尾のPDFファイルをご覧下さい。SPring-8は本フォーラムでは2004年7月20日に見学しました。<
次に、茨城県庁企画部の林眞琴氏より中性子の産業利用について J-PARC を含めた茨城県の取組状況の説明がありました。
参加者は少なかったのですが、熱心な質疑応答が行われました。
5/26 見学
二日目は佐賀県立九州シンクロトロン光研究センターを見学しました。JR鳥栖駅からタクシーで10分程の距離なので、東京からのアクセスは羽田空港−福岡空港−JR博多駅−JR鳥栖駅と便利な施設です。まず、利用グループの森氏より施設の概略について説明がありました。ここは県と大学との運営協力によって産官学連携を目指しており、その運営形態は J-PARC も同じ方向にあります。
放射光を利用する他の施設と同様に円形の蓄積リングの周りにビームラインが設置してあります。平成18年5月現在では、県有ビームラインが3本、佐賀大学専用ビームラインが1本です。順次整備しビームラインを増やす計画だそうです。
続いて、利用グループの岡島氏の案内で各ビームライン、実験施設の見学を行いました。写真は X線実験装置です。
最後に本施設の概要について説明がありました。
講演題目一覧
- 友田陽 (茨城大学)
- 「次年度以降の研究会の計画と国内中性子・放射光施設の動向」 発表内容 (4,217kB)
- 橋本保(高輝度光科学研究センター)
- 「Spring 8における放射光の産業利用および実験例の紹介」 発表内容 (10,938kB)
- 林眞琴(茨城県庁企画部)
- 「中性子の産業利用への茨城県の取組み」